ジョー・ヒルの『20世紀の幽霊たち (小学館文庫)』は、非常に優れた短編集だ。
ジョー・ヒルは、スティーブン・キングの息子であることを隠すために、キング名を使わずプロフィールでも一切明かしていなかったが、売れてからその素性を明らかにした。親の七光りではないことを証明したわけだ。スティーブン・キングの息子ということでデビューしたら、良きにつけ悪しきにつけ色眼鏡で見られることは確実だから、その作戦は正解だったろう。
しかも、本作を読んだ限りでは、短編では巨匠スティーブン・キングよりもうまいかもしれない。もっともスティーブン・キングは、短編はあまり得意ではないような印象を受けるが。
一方、ジョー・ヒルの長編だが、処女作『ハートシェイプト・ボックス (小学館文庫)』も大変素晴らしい作品だ。いきなりこのレベルの作品でデビューしたのだから、売れないほうがおかしい。雰囲気や構成などはスティーブン・キングの作品そのもの。スティーブン・キングが別のペンネームで書いたのではないかと思うぐらい。素性を隠していたが、ジョー・ヒルはやはり父親の影響を強く受けているようだ。
米国では、『Horns』という次の長編が出版されているほか、2010年2月10日には『Locke &Key: Welcome to Lovecraft 』というコミック・ブック(挿絵はガブリエル・ロドリゲス)が出版されるということで、一日も早い日本語版の出版が望まれる。小学館さん、是非ともよろしくお願いします。
このブログを検索
過去記事
-
▼
2009
(194)
-
▼
12月
(17)
- シカゴ・ブルズ対インディアナ・ペーサーズ
- Banana Shpeel
- 今年一番売れたゲーム
- Lou Mitchell'sで朝食
- ホテルでゆったり
- ボルト(2008 アメリカ)
- 第9地区 (2009 アメリカ、ニュージーランド)
- サクララウンジで走り回る子供
- 2009年封切の映画、ベスト10
- アバター (2009 アメリカ、イギリス)
- パブリック・エネミーズ (2009 アメリカ)
- 遠き面影 ロバート・ゴダード著 (講談社文庫)
- カールじいさんの空飛ぶ家(2009/米)
- Serious Sam: The First Encounter HD
- 20世紀の幽霊たち ジョー・ヒル著 (小学館文庫)
- 黄昏の狙撃手 スティーブン・ハンター著 (扶桑社ミステリー)
- Google IME
-
▼
12月
(17)
ラベル
映画
(506)
その他
(73)
買いました
(69)
DVD
(57)
3D
(41)
iPhone
(39)
IMAX
(36)
旅行
(34)
本
(33)
Apple
(32)
ガジェット
(31)
ゲーム
(28)
自転車
(28)
internet
(21)
食べ物
(21)
スポーツ
(17)
Mac
(13)
コンピュータ
(13)
シルク・ド・ソレイユ
(13)
公演
(13)
Inspiron Mini 9
(12)
錦織
(12)
オリンピック
(11)
ソフトウェア
(11)
テニス
(11)
nuvi360
(10)
車
(9)
Star Wars
(8)
ミュージカル
(7)
Britain's Got Talent
(6)
Spyder RT
(5)
オートバイ
(5)
コンサート
(5)
テレビ
(5)
ラスベガス
(5)
リアル宝探し
(5)
ロンドン
(5)
慶應
(5)
高校野球
(5)
intex
(4)
写真
(4)
巨大
(4)
Geocaching
(2)
ロンドン
(2)
ボルボ
(2)
人間ドック
(2)
動画
(2)
展覧会
(2)
緑のカーテン
(2)
落書き
(2)
虫
(2)
連合三田会大会
(2)
China
(1)
David Elsewhere
(1)
Ingress
(1)
Silent Film Posters
(1)
Travel
(1)
ジム
(1)
ダイエット
(1)
Translate
人気の投稿
-
ある日、突然、Can-Am Spyderのメインのキーが回らなくなってしまった。よく見ると奥までキーが入ってない。 オートバイの場合、いたずらでキーホールに異物を入れられたりすることもあるが、今回は違う。何しろほんの数十秒前にはちゃんと刺さってキーも回っていたのだから。しかも...
-
お菓子の種類が豊富になった今となってはあまり食べられてないと思うが、明治製菓のマーブルチョコといえば、TVCMも盛んに流れており、昭和時代の日本を代表するお菓子の一つであった。 ところが、1980年代半ばにイギリスに行ったとき、Smarties(スマーティーズ)というマーブル...
-
って、知らない人にはナンノコッチャのタイトルだ。 デルフォイ機構とは、最近、文春文庫で出版されたばかり(と言ってもハードカバー版は2007年10月と3年も前に出版されており、文庫化に3年もかかっただけ)のジェフリー・ディーヴァーの新作「ウォッチメーカー」に出てくる古代の時計の...
0 件のコメント:
コメントを投稿